睡眠に効果的なツボ

なかなか寝付けない夜に辛い思いをした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

体はすごく疲れを感じているのに何日も眠れない状態が続いてしまったら、疲れが回復できず体力気力とも低下してしまいます。

そんなときにぜひとも試していただきたいのが、「ツボ押し」です。

今回は、睡眠に効果的なツボをいくつか紹介します。

手のひらのツボ「労宮」

数多くのツボが睡眠に効果的であることが知られていますが、その中でもまず試してみることをおすすめしたいのが「労宮(ろうきゅう)」です。

この労宮というツボは、手を握ったときに手のひらで中指が当たるところあたりに位置しており、ここを押すと精神的なリラックス状態を得られることが知られています。

なお、緊張したときに手のひらに「人」という字を書いて飲み込むことで緊張を和らげる、というおまじないを皆さんは一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

実はこのおまじない自体も、労宮を刺激することで得られる心を静める効果を期待しての行為です。

刺激する方法としては、指先を当てたら中指の骨の裏側に指を入れるイメージで人差し指の付け根に向かって押し上げてみてください。

気持ちがすっと眠りのモードにうつることでしょう。

手首の近くの「内関」

さらに、手首の近くにある「内関(ないかん)」も快眠をサポートしてくれることが知られています。

場所としては手のひらを上に向けた状態で、手と手首の境目にあるしわの真ん中から指3本分ひじ側へ進んだところにあるので、そのあたりのくぼんでいる部分を親指で優しく押してみてください。

自律神経のバランスを整えて穏やかな気分を手に入れる効果を期待できます。

そのため、この内関は快眠はもちろん、イライラしがちなときにも押してみるべき場所と言えます。

かかとのツボ「失眠」

足の裏側のかかと中央の少し凹んだところにある「失眠(しつみん)」も、ぜひ眠れないときに押してみることをおすすめしたい部分です。

なお、足裏に位置しているので椅子に座った状態か寝転がった状態で失眠を押しましょう。

また、さらにしっかり押したい場合は椅子に座った状態で片手で足首を持ち、もう片方の手で握りこぶしを作って失眠を10から20回程度軽くたたくのがおすすめです。

こうすることで高ぶった神経を落ち着かせて眠気を誘いだせるはずです。

また、目がさえてしまって眠れない時はもちろんのこと、この失眠には不眠解消効果に加えて神経症やむくみ、膝関節痛、下半身の冷えなどに対する改善効果も報告されています。

ぜひ心当たりの症状でお悩みの方は試してみるのが良いでしょう。

頭頂部にある「百会」

また、頭頂部にある「百会」も、快眠効果を期待できる部分です。なお、この名は「ひゃくえ」と読み、多くの経路が会うところ、ということにちなんで名づけられています。左右の耳の穴を結んだ線と頭の正中を通る線との交点にあります。

そしてその名の通り、この百会はいくつもの経路が交わっているところなため、この部分を押すと睡眠だけでなくさまざまな症状の改善を期待することができます。

特に、眠りに関する部分としてはこの百会を中心に、その周りに4か所ある四神聡(ししんそう)というツボと合わせてこのあたりを軽く刺激すると、不眠に加えて自律神経の不調やストレスの改善をサポートしてくれると言われています。

疲れを感じている人はぜひ試してみてください。

おへその下の「丹田」

そのほかにもおへその3から5cmほど下に位置している「丹田(たんでん)」も快眠に効果的と言われています。

その際にはデリケートな部分なので、座った状態あるいは寝転がった状態で両手のひらを重ねて押すというよりも包み込むイメージで刺激するのがおすすめです。

このように睡眠に効果的なツボは数多くあります。

睡眠が足りなくなると日中のパフォーマンスに悪影響を与えてしまいます。

質の高い睡眠を確保するためにも、ぜひここで紹介した情報を頭の片隅に置いておき、眠れない時にはツボ押しを試してみてください。